請負から派遣へ軽作業の契約転換(2004年9月8日付日経)
グッドウィル・グループとフルキャストは、軽作業分野の請負契約について、9月以降、派遣契約への切り替えるを進める。今年3月施行の改正労働者派遣法によると製造ラインへの派遣が限定的に認められたが、この改正法の施行により、製造ラインへの請負以外の軽作業請負などでも、法令順守の観点から請負から派遣への切り替えの要望が出てきているようである。
グッドウィルでは、約570の拠点で派遣許可の取得を進めており、大半での取得を目指す。フルキャストも約200拠点で派遣許可を取得する方針。両社が得意とする流通業、飲食店業などで請負契約から派遣契約への変更を求める企業が出始めているのに対応可能とするようである。
「請負」か「派遣」か。当事務所のお客様企業でもこの選択に迫られているところが多い。製造ライン請負を得意とする大手請負会社でも、当初は派遣への切り替えは少ないという見方が多かった。例えば製造ライン請負大手の日総工産社長の日経産業新聞4月22日付インタビューでも、「現段階では請負を続けるというメーカーが多い。派遣は1年という期間制限がついているため、3月の解禁から使い始める企業は少なかった。」というコメントが出ている。特に今回解禁された製造ライン派遣で、受け入れ企業側が使い勝手の悪さを指摘しているのが、この「1年ルール」である。つまり、仕事に慣れてきた頃には、契約が終了し、派遣社員を受け入れることができないという点である。
ところが、改正派遣法施行後の日経新聞(5月4日付)や朝日新聞(6月21日付)の製造業アンケートでは、派遣社員活用に87%が「前向き」(日経5月4日付)、あるいは68%が「導入」「検討」(朝日6月21日付)しているという結果が出ている。こうした理由の中に「請負で禁止されている現場での正社員による指揮命令が派遣では可能」「請負では人員配置が難しい」というものがあがっている。
厚生労働省では、これまで実態がつかみにくかった「請負」ではなく実態をつかめる「派遣」の形態へのシフトを考えているものと思われる。その際のキーワードがこの記事にもある「法令順守(コンプライアンス)」である。
当事務所でも最近、お客様企業に対して、すでに派遣許可を取得している業務請負業者で、別会社において派遣の許可を取得するお手伝いを行ったり、あるいは業務請負の現場企業で労働保険の加入、36協定、変形労働時間制、就業規則の作成、提出を行ったりすることが続いている。これらは、派遣先企業、受け入れ企業側の「法令順守」に対する目覚めが原因である。
今後この人材ビジネス業界でキーワードとなるのが「法令順守(コンプライアンス)」となる可能性がある。この記事は、このことを物語っている気がする(角野)。
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