入国審査で指紋採取(平成18年1月11日付日経)
テロリストの入国を水際で阻止するために、法務省は入管難民法改正案の提出を予定している。
改正案のポイントは
@入国審査の際に、特別永住者らを除く外国人の指紋情報と顔面像を取得する
Aテロリストの入国の拒否と強制退去を可能にする
B外国を出発した航空機や船舶に搭乗した乗員、乗客の名簿を、日本到着前に提出することを義務づける、の3点。
現行法では、国内外で麻薬所持などの取締法に違反した者などは日本への上陸を拒否できるが、「テロリスト」であることを理由にした、拒否はで きない。このため、入管難民法の上陸拒否事由の中に「テロリスト」を盛り込むようである。テロリスト情報については、警察庁や公安調査庁などの 協力を得る。
テロリスト入国の阻止を目的とする、入管難民法改正を行うというニュースである。しかし、この法案は問題点が多い。記事にも日弁連の反対意見 の要旨が掲載されている。まず、指紋情報の提供は、個人情報のコントロールを保護するという憲法13条、国際人権自由権規約に抵触する可能 性を指摘している。
また、第2に「テロリスト」そのものの定義が明確にできるのか、という点である。私角野は、行政書士として、在留資格認定証明書の交付申請、 在留資格変更許可申請、在留期間更新申請を行うことが多い。そういう観点でこの案をみたとき、法務省はもっと別の法改正を考えるべきではな いのか、と感じる。
例えば、標準処理期間の設定などは、個人的に要望したい。つまり、在留資格認定証明書の交付申請、在留資格変更許可申請、在留期間更新申請の際の標準処理期間の設定である。この欄でも指摘したように、現在例えば大阪入国管理局の在留資格認定証明書交付申請の処理は、3ヶ月くらいかかっている。つい年末も、9月に申請した認定証明書の交付が12月27日許可されたが、これでは、企業がIT技術者や通訳者を雇い入れてビジネスを展開するスピードに対応していないのである。
日弁連が指摘するような人権侵害の可能性の高い法案を出すくらいなら、今後の国際交流、外国人労働力の確保の観点を入れた法改正を早急に行って頂きたい、と考える(角野、2006年1月17日)。
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