公認会計士、弁理士等の派遣などの構造改革特区8項目を今年度中に解禁へ(2005年9月28日付日経)

  政府の構造改革特区に関する有識者会議(座長・八代尚宏国際基督教大学教授)がさる9月30日最終報告を決定した。同会議が、近く政府の構造改革特区推進本部(本部長・小泉純一郎首相)に提出、同本部が10月中に最終決定し、実行に移す。

有識者会議の最終報告案骨子

有識者会議の最終報告案骨子

▼2005年度中に全国で実施

 ・公立病院診察料などのクレジットカード納付

 ・外国人教授の在留資格期間(3年間から5年間)の延長

 ・医師、看護師など医療関係者の労働者派遣の一部容認

 ・公認会計士・弁理士の労働者派遣

 ・県議会議員の複数常任委員会への所属

 ・既存施設の学校転用の際の建築基準法緩和

 ・市町村の基本構想策定義務の廃止 

▼2005年度中に特区で実施

 ・溶解スラグの自治体間流通

 ・外資系企業社員に在留資格を認める範囲拡大

▼2006年度以降に実施

 ・外国人歯科医の国内診療

 ・公有地の売却処分の制限撤廃

 ・NPO法人による医薬品臨床試験容認

 ・弁護士・司法書士・税理士・社会保険労務士・行政書士の労働者派遣

 今回の報告内容で私角野が注目しているのは、@医師、看護師など医療関係者の労働者派遣の一部容認A公認会計士・弁理士・司法書士・税理士・社会保険労務士・行政書士の労働者派遣の解禁である。

 2003年3月より施行された改正労働者派遣法では、紹介予定派遣の条件付きで、医師、看護師など医療関係者の労働者派遣を解禁している(この内容については、当HPの改正派遣法のポイントその3をどうぞ)が、公認会計士などの士業の派遣は認めていない。しかし、今回の報告内容は、詳細は不明だが、おそらく紹介予定派遣という条件も取り払い医療関係者の派遣を認め、公認会計士などの士業者の派遣を認めようというものだ。

 公認会計士の派遣については、財務書類などの監査証明などは認めないものの、需要が拡大しているコンサルティング業を大幅に容認している。この記事にも、これによって公認会計士にとっても顧客獲得のルートが広がり、派遣事業者にとっても営業上のメリットが期待できるとしている。

 私角野も行政書士であるが、行政書士も今回の派遣対象業務の中に含まれている。行政書士等士業は独立自営が原則形態であり、派遣労働のように、派遣会社に雇用され、派遣先の指揮命令を受けるという性質にそぐわないので、これまで派遣対象業務から一貫して外されてきた。しかし、今回の報告内容は、その原則を覆す内容である。士業者といえども、他人に雇用され、派遣先の指揮命令を受けて業務を行ってよい、というものだ。ただ、公認会計士のような大手監査法人に雇用されている公認会計士の場合には、派遣期間中は、派遣会社に雇用され、派遣が終了すれば元の監査法人に雇用される、ということであろうが、既に独立自営を行っている士業者の場合はどうなるのか。いったん派遣期間中は、廃業ということになるのか。まだまだ細かい点も気になるところである。

 ともかく、今回の報告内容が実施されると、派遣業界にとってビジネスチャンス拡大となろう(角野)。                                                             

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