派遣19人、直接雇用へ(2004年6月5日付朝日)
「富士通デバイス」(東京都品川区)が、派遣社員の受け入れ期間を過ぎながら違法に派遣社員を受け入れていたとして、東京労働局の行政指導を受け、19人を社員として直接雇用する方針を決めた。
これは「スタッフサービス」の一般事務職の派遣社員を2000年12月から3ヶ月ごとに更新を繰り返し、派遣受け入れ期間の1年をすぎても派遣社員として受け入れいたためにとられた措置である。「富士通デバイス」では派遣社員40人のうち、この派遣社員を含め19人が期間を過ぎても受け入れられていたため、本人の希望を聞いて、直接雇用に切り替えるという。
この「富士通デバイス」側は、改正派遣法施行前の、3年の受け入れ期間が可能な、26業務に当たると考えていたようだが、スタッフが「東京ユニオン」への相談の結果、電話応対、郵便処理などの一般事務に当たると、東京労働局が指導を行ったようである。
派遣の受け入れ期間を過ぎた場合の受け入れ企業側の直接雇用の義務は、今年3月の派遣法改正以前から存在していた。今回の東京労働局の行政指導及びそれを受けた「富士通デバイス」側の対応は、これまで曖昧に運用されてきた、派遣先企業の直接雇用義務を初めて、運用面で示したものである。
今回の派遣法の改正では、いわゆる26業務については、派遣スタッフが望む限り、期間の制限が撤廃されたが、今回問題となった一般事務職、営業、販売職のような26業務以外の業種については、最長3年までしか、派遣としての受け入れができない。今後は、この26業務以外や、今回法改正で解禁された生産ラインの派遣(受け入れ期間1年)などで、今回と同じような行政指導が出てくることは、当然に予想される。あくまで、派遣という働き方は、直接雇用からみれば、例外的なものにしかすぎないのである。
これを、脱法的な業務請負という法形態で乗り切るという派遣会社、派遣受け入れ会社も当然に出てくることが予想されるが、今回のように企業名までが報道されるデメリットを考えると、やはり法令遵守という企業姿勢が、結果としての企業業績につながることを肝に銘ずるべきであろう(角野)。
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