事務職の派遣事業参入を支援(2004年10月26日付日経)
営業職派遣のマーキュリースタッフィング(東京)は、企業が事務職を対象にした派遣事業に参入する際の支援サービスを本格化する。自社グループの要員確保に向け、派遣会社を設立する企業が増えていることに対応し、コンサルティング、人材募集などの代行を行う。事業計画、許可申請、業務マニュアルの作成などに4か月以上かけ、営業職の派遣先の開拓につなげるとする。
同業者が、同業新規参入を支援し、コンサルティングを行うというニュースであり、非常に興味深い。
実は、当事務所併設人材ビジネス研究会では、このようなコンサルティングを行っている。許可申請は行政書士業務として行い、それ以外のスタッフ登録支援、営業支援、派遣会社間の提携、メーリングリストも開設、派遣会社、紹介会社などの人材サービス会社間の情報交換などをコンサルティング業務としてお手伝いをしている。しかし、当事務所は直接人材ビジネスを行っているわけではなく、あくまで行政書士、コンサルタントとしてのお手伝いである。
ところが、このニュースは、当事務所が行っているようなお手伝いを、直接同業他社が行うというものである。果たして、これは支援を行う会社、支援をされる会社にメリットがあるのであろうか。
記事では、マーキュリースタッフィングが得意とする、営業職派遣の派遣先開拓につなげたい、という。つまり、マーキュリースタッフィングは派遣業界の先輩として、新規派遣会社にアドバイスを行い、新規会社のビジネス面での隙間に入り込もうという訳である。 WIN−WINという考え方がある。2者間のゲーム戦略において、結局長い目で見て利益をもたらすのは、2者が協力(つまり裏切らない)することだ、という考え方である。ビジネスの世界では、同業者間の業務提携などが典型的なありようであるが、このWIN−WINという考え方をライバルをみずから育てることによって、あらかじめ実現しようというのが今回のビジネス戦略であろう。立ち現れるライバルにあらかじめ自分たちの色を付けておく。そうすることで、業界内での有利な地位を維持する。これが支援を行う会社のメリットであろう。
では、支援をされる会社の方はどうか。それは、同業他社によるアドバイスを受け、業界に参入する。ノウハウを同業他社から享受する。これが、支援をされる会社のメリットである。手っ取り早い新規参入の仕方であるが、始めにライバルからつばをつけられるような危険性もある。
今後マーキュリースタッフィングによるこのビジネスがどのように成長するのか、非常に興味深い(角野)。
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